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嘘吐きたちの円卓会議
複素数平面についての勉強会~第5回~
複素数平面について説明しております。
今回がその最終回になります。

前回は、
複素数の極形式や、
オイラーの等式
についてまとめました。

今回はまず、
先述の複素数の極形式を用いて、
複素数の乗法と除法
について説明します。

2つの複素数、
z1 = r1(cos θ1+i sin θ1)
z2 = r2(cos θ2+i sin θ2)
に対して、
乗法は以下の通りです。

z1z2 = r1r2{cos(θ12)+i sin(θ12)}
*三角関数の加法定理を用いています

|z1z2| = |z1||z2| = r1r2
arg(z1z2)= arg z1 + arg z2 = θ12
*絶対値|z1z2|は実数の積、
偏角arg(z1z2)は偏角の値の和、
に相当します

また除法は以下の通りです。

z1/z2 = r1/r2{cos(θ12)+ i sin(θ12)}

|z1/z2| = |z1|/|z2| = r1/r2

arg(z1/z2) = arg z1 - arg z2 = θ1 - θ2

*絶対値|z1/z2|は実数の商、
偏角arg(z1/z2)は偏角の値の差、
に相当します

これらは複素数平面上で考えると、
原点からの距離と偏角、
がそれぞれ積または商、
和または差、
として拡縮及び回転するような対称移動、
であるとされます。

次に有名な話になりますが、
nを整数として、
複素数のn乗(階乗の意味)、
(cos θ+i sin θ)n
を考えます。
この場合、
(cos θ+i sin θ)n = cos nθ+ i sin nθ
と表すことができます。
この定理のことを、
ド・モアブルの定理
と呼びます。

これは1のn乗根
を定義する際に用いられるもので、
1のn乗根は、
zk = cos(2πk/n) + i sin(2πk/n) (k = 0,1, ... , n-1)
として表されるn個の複素数である、
とされています。

これは複素数平面上では、
半径が1である単位円上の点として、
表すことができ、
nが3以上の場合は、
各点が単位円に内接する正n角形の頂点で、
(1,0)を起点としています(k = 0の場合)。

*原点からの距離が1である点の集合、
の軌跡が単位円、
に当たるためです。

・・・

複素数平面について、
簡単にまとめました。
これから大学入試に出題されていくのですかね
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テーマ:自然科学 - ジャンル:学問・文化・芸術

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